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蒟蒻の日記

のらりくらりと書いていきます。

サプライズ。

お題「プロポーズ」

 

突飛なことがしてみたい。

他の人がしないような凡庸でなく『その発想があったか!』とみんながみんな驚くようなことがしてみたい!

 

何故急にそう思ったかと言うと話は早く、四年付き合った恋人から近頃結婚をしたいと暗に言われていて肩身が狭いのが理由だ…

まぁ、今付き合ってる恋人のことは好きだしこのままゴールインすることも何ら苦ではない。

付き合った当初からその想いが色褪せることは未だに自分の中では感じられない。

我ながらよくここまで人を好きになれたと呆れるほどにだ。

 

ここまで御託を並べたが自分もそろそろ結婚をしたい。が、冒頭でも話したように突飛なプロポーズをしてみたいと思っているんだ。

一生に一度の人生最大のプロポーズだ。

 

二人の忘れられない思い出にしたい!

数年後の未来でも『あの時のプロポーズは今でも忘れられないよ』と言ってほしい!

 

との思いが強く、そして自分のことを焦らせる。

いくつか案を考えてみたのだがどれもこれも『突飛』なだけでなんらロマンチックではない。

 

あれでもない、これでもない。

なかなかに難しい。

考えれば考えるほど坩堝にはまっていってしまう。

 

そう思っていくうちに、ある一つのプロポーズが思い浮かんだ。

思い立ったが吉日!早速プロポーズをと思い恋人を絶好のポイントへと来るようにお願いした。

 

お互いにソワソワしている。

きっと相手もこのタイミングで告白されているのを分かっているんだろう、そりゃそうかもう四年も付き合ってるんだからな。

 

 

美しい夜景が360度広がる、タワーマンションの屋上でそろそろ覚悟を決めて告白せねば。

 

「一生忘れられない告白をするね。私と結婚してください。」

私の彼氏は静かにコクリと縦に頷いた。

 

やった!成功した!

私は天にも登る気持ちで告白の成功を噛み締めた。

 

その次の瞬間、私はタワーマンションの屋上から飛び降りた。

彼氏の呆気にとられた顔。

まるで何が起きているか分からないと、理解が追いついていないような表情だ。

 

 

あーあ、夜景が綺麗だな。

彼氏が浮気なんてしてなければこうすることもなかったのに。

なんで、嘘ついてOKなんてしてくれたんだろう。

そんなことどうでもいいか

 

数秒間の浮遊感。

空が遠くなっていく。

最後に聞こえるなにかが潰れて、砕けて、壊れた音。

 

 

 

どう?一生忘れられないプロポーズでしょう?